福島予選落ち「遅い. がっかり」 立て直

第8日、陸上女子100 予選】 女子100メートルの福島はゴール後、レースのビデオを映す大型画面をぼうぜんと見つめていた. 風は2.2メートル. 追い風参考なのに、自己記録(11秒21)に0秒20も届かなかった. 「遅い. 自分の出した記録なのでがっかりという思い」. 2大会連続の予選落ちに目が潤んだ. スタートからの飛び出しで、スピードがのらない. 序盤でリードしないと自動的に予選を通過する3着以内は厳しいのに、50メートル手前で3着争いから遅れた. 昨年の世界選手権で準決勝に進んだ. 「五輪でも80年ぶりの準決勝」という期待が高まった. 福島も「この日のこの一本のためにやってきた」という思い入れようだった. だが、今季のベストは11秒34. 思いとは裏腹に調子は上がらず、ロンドンまでに修正ができなかった. 200メートルと400メートルリレーの2種目が残る. 24歳は「立て直すことはできる」と言うが、前途は明るいとは言えない. (小田邦彦).