ラブ・アクチュアリー』

面白い. 眠い. 見飽きた. 説明不足. ややこしい. 哲学的. でも面白い. そんな不思議な映画でした. アメコミものでありながら唯一SF界の最高賞ヒューゴー賞を受賞しただけあって、確かに面白い作品ではあるのですが、全く予備知識のない私には厳しい部分もちらほら. できれば163分ではなく、2部作くらいの長編として、きっちり世界観も説明しながら「ウォッチメン」ファン以外にも受け入れやすいものにしてほしかったですね. アメリカの歴史的事件の陰にはいつも「ウォッチメン」と呼ばれるヒーローたちがいた! という割には直接政治的な繋がりは特にない彼ら. しかも青色全裸男以外は特殊能力を持っている訳でもなく、ギャングに対抗して覆面自警団「ミニッツメン」を結成し、その後釜が「ウォッチメン」だという歴史の浅さ. さらに 『X-MEN』 や 『スパイダーマン』 のようなヒーローならではの特殊な孤独感よりも人間味溢れる痴情のもつれで悩んだり、コメディアンを始めヒーローの過去や背景の説明も全て後回しという構成に当初全くついていけませんでした. そもそもヒーローに世襲制があること自体、本当に驚き. それでも正義感があるなんて言えるのか? なんて思ってしまうくらいでしたから. ただ面白いのは彼ら「ウォッチメン」が目指す正義というのが、アメリカならではというか、歴史が浅いのに急速に世界一の大国に発展してしまったが故のものばかりということ. つまりレイプや嫉妬、自分よがりの正義感などは武士道や騎士道など「道」とつく倫理観の世界では無縁のものばかりなんですよね. でもそういった倫理観は悠久の歴史があって成り立つもので、日本やイギリスと違い歴史の浅いアメリカにはそんな倫理観などまだまだ生まれそうにない土壌. だからこそ、世界の平和や正義を謳っている割には内輪もめや痴情のもつれなどしているヒーローたちは見た目どこかちんまい存在に見えてしまうんですよ. ヒーローといえば人格者というイメージをぶち壊し、そこに人間味溢れるヒーロー、つまりは誰もがヒーローになれるという意味合いを込めているからこそアメリカではウケると思うのですが、悪にも正義があるという日本のコミックで慣れ親しんでいる日本では少々厳しいのではないでしょうか. アメコミの世界にもシャアほどの悪のヒーローがいるなんて聞いたことないですし、やはりアメコミと日本コミックの世界観の違いは私にはちょっと大きかったです. まぁそんな訳でコウモリを模したヒーローがいれば、こちらは同じ生活環境下でフクロウを模したヒーローというのもどやねん? とか、火星に引きこもるイジケ上手なDr.マンハッタンの揺れる股間にモザイク入れたれよ! とか、警察に追い込まれ大慌てするロールシャッハに覆面ヒーローとしてのプライドはないのか? とか思いながらも、2代目シルク・スペクターの滑らかなヒップラインが結構いい感じで楽しませてもらった映画でした. でも編集の巧さで見せるあの 『300』 のようなアクションシーン、ちょっと見飽きちゃったかな? 深夜らじお@の映画館 が監視者をするとストーカーと間違われてしまう気がします. もはや凄いを超えて素晴らしいとしか言い様のない快挙だと思います. シアトル・マリナーズイチロー選手によるメジャーリーグ初となる9年連続200本安打達成のニュース. 記録達成が目前に迫ってもスランプに陥ることなく、しかも200本目はイチロー選手らしい内野安打というんですから、本当にどこまでも凄い方ですよね. 私もイチロー選手がオリックスブルーウェーブに所属していた頃から彼の活躍はずっと見てきましたが、本来なら35歳ということでスポーツ選手としては徐々に下降線を辿るはずが、ここ数年はさらに凄みを増しているような感じさえしますよ. 事実他の有名選手と比べてみても同年代の選手で言えばニューヨーク・ヤンキース松井秀樹選手や阪神タイガース今岡誠選手、一つ年下で言えば読売ジャイアンツ高橋由伸選手よりも若々しく見えるんですよね. 怪我のない丈夫な体を作っているからだと思うのですが、それでもガッチリとした筋肉質には見えない体でこの快挙は本当に凄いですよ. さてここからはイチロー選手絡みで映画の話です. 今年のWBCでも決勝タイムリーを打つなどいろんな活躍をされているイチロー選手が数々の記録や偉業を達成するたびに、私がいつも思い浮かべる映画が一本あるんですよね. それは大森一樹監督の『走れ! イチロー』という2001年の東映作品. 私は未見の映画なんですが、さて果たしてこのタイトルを聞いただけで何人の方がこの映画を見たと仰るでしょうか? それ以前にいったいどれくらいの方がこのタイトルをご存知でいらっしゃるでしょうか? まぁ実際公開当時も全く話題にもならなかった映画なんで知らない方が多いのが当たり前なんですが、それでもイチロー選手がこれだけ活躍するのにこの映画の存在に全くスポットライトが当たらないのも不思議だと思いませんか? 一応ウキペディアで調べるとイチロー選手はセリフなしとはいえ、本人役で出演されているらしいんです. だったらなおのこと、こういう機会にこそ注目してあげてほしいんですけどね~. というか、それ以前にネタに取り上げるくらいなら私がこの映画を見とけちゅうねん! 深夜らじお@の映画館 はオリックス時代のイチロー選手が一番好きです.

気が付けばもうすぐクリスマス. 相変わらず私はクリスマスとは無縁の生活を送っているので特に浮かれたりすることはないのですが、それでもこの時期になると無性に『ラブ・アクチュアリー』が見たくなるんですよね. クリスマスが近づくイギリスを舞台に様々な形の愛が描かれるオムニバス映画. 物語の詳細は映画を見て確かめていただくとして、とにかく終始幸せ~な気持ちになれる作品なんです. 特に私のお気に入りはヒュー・グラント演じる英国首相のエピソードと、キーラ・ナイトレイ演じる新妻が絡む失恋エピソードですね. クラスメイトに恋をしたドラマー少年やポルトガル人女性に恋をした作家のエピソードも大好きなんですが…って、あぁ~特にお気に入りと言っておきながら、実は全てのエピソードが好きなんです~! 『パイレーツ・オブ・カリビアンデッドマンズ・チェスト』でイカ顔の海賊を演じたビル・ナイの中年ロッカーの話も、大量のコンドームと共に渡米した兄ちゃんの話も全て大好きです! そして忘れちゃいかんのはMr.ビーンことローワン・アトキンソン! 彼の空港での活躍ぶりを見たときは改めて彼もまた英国紳士であることを思い知らされましたよ. 普段のキャラを見ているとヒュー・グラントと同じ英国紳士には見えないんですもん! まぁそんなこんなで未見の方は是非この時期に見ることをオススメします. さてみなさんのお気に入りのエピソードはどれになるのかな~? 深夜らじお@の映画館 は映画以外のイベントとは無縁の暮らしをしています.