原発被災者の思い、届かず 福島で秘密保護

サッカーのイングランド1部マンチェスター・ユナイテッドで四半世紀にわたって監督を務めたアレックス・ファーガソン氏が22日、自伝を発表し、記者会見を開いた. 自ら誘った日本代表MF香川について「いい選手だし、時がくれば期待通りの活躍をする」. 日本人選手も「ロシアやイタリアにいい選手がいてレベルが上がっている」と持ち上げた. 調子が出ない後任モイズ監督にも「(就任当初不振だった)自分の時のように温かく見守る態勢を作り、支えるべきだ」. 激情しやすい勝負師の顔はなりを潜め、すっかり柔和になっていた. (ロンドン). 25日に福島市であった特定秘密保護法案の地方公聴会を傍聴した. 意見陳述者の7人すべてが、法案に懸念や反対を示した. だが、事故後に情報を与えられなかった原発被災者の声が、出席の議員らに届いたようには思えなかった. 3時間10分の公聴会では、7人の陳述者が10分ずつ意見を述べた後、7政党の議員から質問を受けた. 「住民の命を守るには、国の的確な情報が必要だ」. 浪江町馬場有(たもつ)町長は、事故後に国や東京電力から情報が来なかったことを振り返り、語気を強めた. 「秘密より開示を」 これに対し、自民党今津寛氏は「法案に誤解がある」とし、「原発の情報は特定秘密にならない」「秘密や処罰の範囲は限定的」と繰り返した.